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【2026年版】役員報酬の住民税・所得税はいくら?速算表の読み方と計算手順を解説

#住民税 #役員報酬 #所得税 #計算方法

「役員報酬を決めたけど、所得税や住民税がいくらになるのか分からない」「計算方法が複雑で難しそう…」 一人社長や小規模法人の経営者にとって、税金の計算は悩みの種ですよね。

本記事は法人役員(給与所得)の方向けです。所得税は居住者の通常の年税額を概算します。給与以外の所得や、所得金額調整控除・特定支出控除がある場合は追加の計算が必要です。非居住者や死亡・出国に伴う準確定申告は適用関係が異なるため、個別に確認してください。個人事業主の方の税金計算とは異なりますのでご注意ください。

特に、所得税を計算するときに使う「速算表」は、数字が並んでいて一見すると難しく感じるかもしれません。

でも、ご安心ください。

この記事では、役員報酬にかかる所得税・住民税の計算方法を、誰でも分かるように4つのステップで解説します。

この記事を読めば、ご自身の税額がどのくらいになるのか、ざっくりと把握できるようになります。

この記事で分かること - 住民税・所得税が計算されるまでの全体像 - 所得税の速算表の正しい読み方と使い方 - 年収600万円の一人社長を例にした具体的な計算シミュレーション - 面倒な計算を自動化する無料ツールの紹介

住民税・所得税計算の全体像:4つのステップ

役員報酬から所得税や住民税を計算するには、実はいくつかのステップを踏む必要があります。

速算表を使うのは、その中の一つに過ぎません。

全体像は、以下の4ステップです。

  1. 給与所得を計算する
  2. 課税所得を計算する
  3. 所得税を計算する(ここで速算表を使います)
  4. 住民税を計算する

一つずつ、順番に見ていきましょう。

ステップ1:給与所得を計算する

まず、年間の役員報酬の総額から「給与所得控除」というものを差し引いて、「給与所得」を計算します。

給与所得控除は、会社員でいうところの経費のようなもので、収入に応じて自動的に決まります。

計算式

給与所得 = 年間役員報酬 - 給与所得控除額

給与所得控除の金額は、以下の表を使って計算します。

給与所得控除(2026年分)

給与等の収入金額 (年間役員報酬) 給与所得控除額
2,200,000円まで 740,000円
2,200,001円から 3,600,000円まで 収入金額 × 30% + 80,000円
3,600,001円から 6,600,000円まで 収入金額 × 20% + 440,000円
6,600,001円から 8,500,000円まで 収入金額 × 10% + 1,100,000円
8,500,001円以上 1,950,000円(上限)

(出典:国税庁「No.1410 給与所得控除」)

給与収入660万円未満では、上の控除額の表から単純に差し引くのではなく、国税庁の「給与所得控除後の給与等の金額」の表で給与所得を求めます。

2026年分の低収入帯には給与所得が0円となる区分や特別な区分があり、220万円以上660万円未満では収入金額を4で割った額の1,000円未満を切り捨てて計算します。

具体的な区分・式は国税庁「給与所得者と税」の2026年分計算表をご確認ください。

2026年分の所得税は改正後の控除額で試算しています。

改正は原則2026年12月1日施行で、同年の年末調整等に反映され、11月までの源泉徴収事務は変わりません。

施行と年末調整の扱いは国税庁の2026年度改正をご確認ください。

例えば、年間役員報酬が600万円の場合、上の表の「3,600,001円から 6,600,000円まで」に該当します。 給与所得控除額は 600万円 × 20% + 440,000円 = 164万円 となります。

したがって、給与所得は 600万円 - 164万円 = 436万円 です。

ステップ2:課税所得を計算する

次に、ステップ1で計算した「給与所得」から、さらに「所得控除」を差し引いて、「課税所得」を計算します。

課税所得とは、その名の通り税金が課される対象となる所得のことです。

計算式

課税所得 = 給与所得 - 所得控除の合計額

所得控除には様々な種類がありますが、ほとんどの方に関係するのが以下の2つです。

  • 基礎控除: 合計所得金額で変わる控除。2026年分は489万円以下なら104万円、655万円以下なら67万円、2,350万円以下なら62万円です。高所得者はさらに減額され、2,500万円超では0円です(国税庁「基礎控除」)。住民税の基礎控除は原則43万円となります。
  • 社会保険料控除: 1年間に支払った健康保険料や厚生年金保険料などの合計額。全額が控除されます。

他にも、生命保険料控除や配偶者控除などがありますが、ここでは計算をシンプルにするため、この2つで計算を進めます。

ステップ3:所得税を計算する(速算表の使い方)

いよいよ、所得税の速算表の出番です。

ステップ2で計算した「課税所得」を使って、所得税を計算します。

計算式

所得税額 = 課税所得 × 税率 - 控除額

所得税の速算表(2026年分)

課税される所得金額 税率 控除額
1,000円以上195万円未満 5% 0円
195万円以上330万円未満 10% 97,500円
330万円以上695万円未満 20% 427,500円
695万円以上900万円未満 23% 636,000円
900万円以上1,800万円未満 33% 1,536,000円
1,800万円以上4,000万円未満 40% 2,796,000円
4,000万円以上 45% 4,796,000円

表には、所得控除後の金額の1,000円未満を切り捨てた課税所得を当てはめます。

所得控除後の金額が0円以下なら課税所得は0円とし、課税所得が0円の場合の所得税額は0円です。

(出典:国税庁「No.2260 所得税の税率」)

この表の使い方はとても簡単です。

ご自身の課税所得がどの範囲に当てはまるかを探し、対応する「税率」と「控除額」を計算式に当てはめるだけです。

※2026年分は、住宅ローン控除などの税額控除後の所得税額(基準所得税額)に対し、復興特別所得税2.1%が加わります。

確定申告で復興特別所得税額を計算する際は1円未満を切り捨てます。年末調整では、税額控除後の所得税額に102.1%を掛け、100円未満を切り捨てた額が年税額です。

ステップ4:住民税を計算する

最後に、住民税を計算します。

住民税の計算は所得税よりもシンプルです。

計算式

住民税額 ≒ 課税所得 × 10% + 均等割(標準4,000円)+森林環境税(1,000円)

住民税の所得割の標準税率は合計10%です。

上の式は、住民税の課税所得を使い、調整控除などの税額控除、非課税判定、自治体独自の加算と税額の端数処理を省略した概算です。

これらの条件によって実際の税額は変わります。

また、均等割が課税される方には、所得額によらない定額の「均等割」が標準4,000円かかります。

ただし、所得等の条件により均等割も非課税となる場合があります。

さらに、2024年度から国税である森林環境税1,000円が住民税と併せて徴収されます。

【具体例】役員報酬600万円の一人社長でシミュレーション

それでは、これまでの4ステップを使って、具体的なモデルケースで税額を計算してみましょう。

本例は、国内居住者で給与以外の所得・賞与がなく、所得金額調整控除・特定支出控除や、住宅ローン控除などの税額控除(住民税の調整控除を除く)の適用もないと仮定します。

健康保険・介護保険・厚生年金の加入資格と標準報酬月額は通年一定、厚生年金基金への加入なしとし、住民税は2027年1月1日も都内に住所がある標準税率のモデルです。

社会保険料90万円は所得税・住民税の控除額にも仮置きしますが、実際の申告ではその年に支払った額または給与から差し引かれた額を使います。

【前提条件】 - 役員報酬: 600万円/年(月額50万円) - 年齢: 45歳(東京都、協会けんぽ) - 扶養家族: なし - その他控除: なし - 年間の社会保険料: 90万円(標準報酬月額50万円、本人負担分)。2026年4月以降の協会けんぽ東京の料率(健康保険9.85%、介護保険1.62%、子ども・子育て支援金0.23%、厚生年金18.3%)を12か月分に換算した比較用の概算です。暦年の実徴収額とは異なります。

等級ごとの金額は東京支部の保険料額表で確認できます。


▼ステップ1:給与所得の計算 - 給与所得控除額: 600万円 × 20% + 440,000円 = 164万円 - 給与所得: 600万円 - 164万円 = 436万円

▼ステップ2:課税所得の計算 - 所得税の課税所得の計算 - 所得控除の合計: 基礎控除104万円 + 社会保険料控除90万円 = 194万円 - 所得税の課税所得: 436万円 - 194万円 = 242万円 - 住民税の課税所得の計算 - 所得控除の合計: 基礎控除43万円 + 社会保険料控除90万円 = 133万円 - 住民税の課税所得: 436万円 - 133万円 = 303万円

▼ステップ3:所得税の計算 所得税の課税所得242万円は、速算表の「195万円以上330万円未満」に該当します。 - 税率:10% - 控除額:97,500円 - 所得税額: 242万円 × 10% - 97,500円 = 144,500円 - 復興特別所得税: 144,500円 × 2.1% = 3,034.5円 → 3,034円(1円未満切捨) - 所得税の合計(年額): 144,500円 + 3,034円 = 147,534円(最終の100円未満切捨て前。年末調整の年税額は147,500円)

▼ステップ4:住民税の計算 住民税の課税所得303万円を使用します。 - 住民税額: 303万円 × 10% - 調整控除2,500円 + 均等割4,000円 + 森林環境税1,000円 = 305,500円 - 住民税の合計(年額): 約305,500円


住民税は2026年の所得に対して翌2027年度に課される額の概算です。

調整控除を含み、納税額の端数処理による差は省略しています(東京都主税局「個人住民税」)。

【計算結果】 役員報酬600万円の本モデルでは、2026年分の所得税・復興特別所得税が約14.8万円、2027年度の住民税・森林環境税が約30.6万円、合計で約45.3万円となりました。

合計は、万円表示に丸める前の147,500円と305,500円を足した453,000円から求めています。 比較用の本人社会保険料90万円と合わせた本人負担は約135.3万円です。

これは異なる期間の年税額と固定料率の保険料を合算した比較額で、単一暦年の実際の納付・給与天引き額ではありません。

結構な金額ですよね。

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ここまで、ご自身で税額を計算する手順を解説してきましたが、「やっぱり面倒…」「自分の場合はどうなるの?」と感じた方も多いのではないでしょうか。

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計算は2026年分所得税・2027年度住民税と、東京都の2026年4月以降の社会保険料率を前提にしています。

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まとめ

今回は、役員報酬にかかる所得税・住民税の計算方法と、速算表の読み方について解説しました。

計算の4ステップ 1. 給与所得 = 役員報酬 - 給与所得控除 2. 課税所得 = 給与所得 - 所得控除(所得税と住民税で基礎控除額が異なります) 3. 所得税 = 所得税の課税所得 × 税率 - 控除額 4. 住民税 ≒ 住民税の課税所得 × 10% + 均等割 + 森林環境税(調整控除などの税額控除・非課税判定・自治体独自加算・税額の端数処理を省略した概算)

この手順で、ご自身の税額をおおまかに把握することができます。

ただし、この記事で紹介したのはあくまで概算の計算方法です。

実際の税額は、個別の状況によって変動します。 最終的な役員報酬の決定や税務申告については、必ず顧問税理士にご相談ください。本記事は2026年分の税制に基づいていますが、税制改正や個別の状況により変動する可能性があります。

本記事やシミュレーションツールが、専門家である税理士に相談する前の、事前の情報整理や検討材料としてお役に立てれば幸いです。

シミュレーションツールの結果は概算です。

利用時には適用年度・控除額・保険料率を確認し、2026年の改正内容と異なる場合は税理士への相談時に補正してください。

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※ 本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の税務判断については顧問税理士にご相談ください。

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