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【2026年最新】一人社長・個人開発者の役員報酬の決め方Q&A|定期同額・賞与・社会保険・税金をやさしく解説

#よくある質問 #フリーランス #一人社長 #個人開発者 #決め方

法人を設立したばかりの一人社長や個人開発者、フリーランスの方にとって、「役員報酬をいくらにすべきか」は、とても悩ましい問題ですよね。

「そもそも、どうやって決めるの?」 「税金や社会保険で損しない金額は?」 「一度決めたら変えられないって本当?」

など、たくさんの疑問が浮かんでくるかと思います。

この記事では、そんな役員報酬に関するよくある質問をQ&A形式で、専門用語をなるべく使わずに、わかりやすく解説していきます。

2026年9月9日時点の情報をもとに作成し、2026年10月14日に一部を見直しました。

ぜひ参考にしてくださいね。

役員報酬はいつ、どうやって決める?(基本的なルール)

まずは、役員報酬を決める上での基本的なルールに関する質問です。

Q1. 役員報酬はいつ、どうやって決めるのですか?

A. 通常の一人社長の株式会社では、取締役の報酬は定款に定めがなければ株主総会の決議で決めます。

税務上、毎月同じ額の報酬を継続する場合、毎年の改定は必須ではありません。

金額を通常改定する場合は、原則として事業年度開始の日が属する会計期間の開始から3か月以内に行います。

一人社長の株式会社でも、報酬決定の記録を残します。

株主総会を開くほか、議決権を行使できる株主全員が提案に書面または電磁的記録で同意し、決議を省略する方法もあります。

決議を省略した場合も議事録を作成し、議事録と同意書等を本店で10年間保存します。

これは会社法上のルールですね。

そして、税務上のポイントは、毎月同じ額の給与を継続する場合も定期同額給与に該当し、金額を改定する場合には改定時期・理由や改定前後の同額支給などの要件を満たす必要があるという点です(法人税法第34条第1項、法人税法施行令第69条第1項第1号)。

「なんだか難しそう…」と感じるかもしれませんが、やることはシンプルです。

  1. 株主総会の決議で報酬額を決める(定時・臨時いずれも可。上記の決議省略も可)
  2. 報酬額と支給条件を明確にする
  3. 決定内容を議事録に残し、必要書類を保管する

この3ステップが基本です。

定款の定めや税務上の損金算入要件も確認しましょう。

通常改定を行う場合は、上記の原則3か月以内という期限を守り、改定前後の支給額なども確認することが大切です。

Q2. 役員報酬は、毎月同じ金額でないといけないのですか?

A. はい、原則として毎月同じ金額にする必要があります。

これを税務上「定期同額給与」といいます。

なぜ毎月同じ金額にする必要があるかというと、役員報酬を会社の経費(損金)として認めてもらうための大切なルールだからです(法人税法第34条第1項)。

もし、月によって金額を自由に変えてしまうと、その分が経費として認められず、結果的に法人税が高くなってしまう可能性があります。

Q3. 役員にボーナス(賞与)は出せますか?

A. 出せますが、手続きが少し複雑で、期限を厳守する必要があります。

役員への金銭賞与を損金に算入するには、原則として「事前確定届出給与」の要件を満たす必要があります(法人税法第34条第1項第2号、届出期限は法人税法施行令第69条第4項)。

これは、「いつ、誰に、いくら支払うか」をあらかじめ税務署に届け出て、その通りに支払うものです。

届出期限は原則として、決議日(職務開始日が先ならその日)から1ヶ月と、会計期間開始から4ヶ月のいずれか早い日です。

新設法人が設立時に開始する職務について定めた場合は、設立日から2ヶ月となります(国税庁「役員に対する給与」)。

この届出には、対象者・金額・支給日・支給回数を正確に記載する必要があります。

届け出た時期・金額どおりに支払わなかった場合や、届出期限を過ぎた場合は、原則として損金算入が認められません。

ただし、一定の事由による変更届や、期限までに届け出られなかったやむを得ない事情が認められる場合には別の取扱いがあるため、個別に確認してください。

これは結構大きい金額になることもありますから、注意が必要ですね。

手続きが少し複雑で、届け出た通りに支払わないと経費にできなくなるリスクもあるため、一人社長や小規模法人の場合は、まず毎月の役員報酬(定期同額給与)をしっかり決めることを優先するのがおすすめです。

Q4. 役員報酬の金額は、一度決めたら変更できないのですか?

A. 年度途中でも報酬の変更自体は可能です。ただし、定期同額給与として会社の経費(損金)に算入するには、改定時期や理由などに制限があります。

これも、役員報酬を経費として認めてもらうための大切なルールです(法人税法第34条第1項)。

安易な変更は税務署から指摘を受けるリスクがあるため、基本的には「期初に決めた金額を1年間続ける」と考えておきましょう。

以下のような改定は、改定前後の同額支給などの要件を満たせば、定期同額給与として損金算入の対象となります(法人税法施行令第69条第1項第1号)。

1. 事業年度開始から3ヶ月以内の改定

通常改定は、原則として事業年度開始の日が属する会計期間の開始から3か月以内に行います。

株式会社では定款や株主総会の決議等に沿って報酬を決定し、改定前後それぞれの同額支給などの要件も満たす必要があります。

これは、期初に報酬額を検討する期間として設けられているものですね。

2. 職務内容や地位の重大な変更による改定

役員の職務内容が大きく変わったり、役職が変更になったりした場合など、職務の変更に伴って報酬額を改定することが認められます。

例えば、代表取締役から平取締役に降格した場合などが考えられます。

この場合、取締役会議事録や役職変更辞令など、変更の事実を客観的に証明できる書類を残しておくことが重要です。

3. 会社の業績悪化による改定

会社の業績が著しく悪化し、株主との関係上、役員報酬を減額せざるを得ないような「やむを得ない事情」がある場合も、減額が認められます。

ただし、単に「利益が出そうだから減らそう」といった恣意的な減額は認められません。

客観的な業績悪化を示す資料(月次試算表、資金繰り表など)が必要です。

これらの例外に該当しない恣意的な増減は、会社の経費として認められないリスクがありますので、十分注意してくださいね。

役員報酬と税金・社会保険のギモン

次に、多くの方が気になるお金の話、税金や社会保険についての質問です。

Q5. 役員報酬をいくらにすれば一番トクしますか?

A. 「会社と個人の負担の合計が少なくなる金額」が一つの目安ですが、これは会社の利益や個人の状況によって大きく変わります。

役員報酬を決めるとき、考えるべきお金の負担は大きく3つあります。

  • 法人税(会社が払う税金)
  • 所得税・住民税(個人が払う税金)
  • 社会保険料等(協会けんぽの健康保険・対象者の介護保険・厚生年金保険・子ども・子育て支援金は原則として労使折半。子ども・子育て拠出金は会社のみが負担)

役員報酬を損金に算入でき、会社に課税所得がある場合、報酬を高くすると会社の課税所得が減り、法人税は低くなる方向に働きます。

一方、個人の所得税・住民税や社会保険料は高くなる傾向があります。

報酬を低くすると、一般に逆の方向に働きます。 所得税・住民税は控除等で、社会保険料は標準報酬の等級・上限や年齢等で変わるため、報酬の増減と負担の増減が常に比例するわけではありません。

このバランスを考えて、いくつかの報酬額で会社と個人のトータルの負担を比べることが大切なんです。

例えば、役員報酬と会社負担の社会保険料を引く前の利益が約500万円なら、月30万円など複数案を比較します。

負担が少なくなる金額は、年齢や控除、会社に残す資金によって変わります。

しかし、これはあくまで一例で、扶養家族の有無や他の所得によっても、負担が少なくなる金額は変わってきます。

この複雑な計算を自分で行うのはとても大変ですよね。 そんなときは、当サイトの「役員報酬決め方ナビ」をご利用ください。

会社の利益やあなたの状況を入力すると、指定した報酬の範囲と刻み(月額1,000円または5,000円)の中で、社会保険料(会社・個人)・所得税・住民税・法人税等の合計が最も少なくなる役員報酬額を無料で概算できます。

計算は2026年分所得税・2027年度住民税と、東京都の2026年4月以降の社会保険料率を前提にしています。

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Q6. 役員報酬には、どんな税金が引かれるのですか?(源泉徴収・住民税)

A. 役員報酬は「給与所得」として、所得税と住民税が引かれます。

役員報酬は、会社から支払われる「給与」と同じ扱いになります。

そのため、会社は役員報酬を支払う際に、あらかじめ所得税を差し引いて(これを「源泉徴収」といいます)国に納める義務があります(所得税法第183条)。

  • 源泉徴収の納付期限: 所得税・復興特別所得税は、原則として給与を支払った月の翌月10日までに納めます。役員を含む給与の支給人員が常時10人未満で、納期の特例の承認を受けた場合は、1〜6月の源泉徴収分を7月10日、7〜12月分を翌年1月20日にまとめて納められます。申請月の翌月末日までに却下の通知がなければ承認とみなされ、申請月の翌月に源泉徴収する税額から適用されます。
  • 住民税の特別徴収: 給与にかかる住民税は、原則として前年の所得を基に計算され、市区町村の税額通知に従って6月から翌年5月まで毎月の給与から特別徴収します。会社は原則として徴収した月の翌月10日までに納入します。2026年の所得に対する住民税は、原則として2027年度分です。

よく「報酬の10.21%が引かれる」という話を聞くかもしれませんが、これは税理士やデザイナーなどに支払う、源泉徴収対象の「報酬・料金等」の一定の範囲に用いる率です。

種類や支払金額等によって計算方法は異なり、例えば税理士への報酬では1回の支払金額が100万円を超える部分に20.42%を用います。

役員給与は給与の源泉徴収税額表等で計算します。

役員報酬(給与所得)には適用されませんので、混同しないように注意してくださいね。

Q7. 妻(配偶者)を役員にして給料を払うと節税になりますか?

A. 所得を分散できるため、節税につながる可能性がありますが、社会保険の加入義務に注意が必要です。

一人に所得が集中するよりも、複数人に分散した方が、所得税の税率を低く抑えられることがあるからです。

ただし、注意点もあります。

  • 実際に役員としての仕事をしていること(名義貸しはNG)
  • 配偶者も社会保険への加入が必要になる場合があること 法人は原則として「強制適用事業所」といい、健康保険と厚生年金保険への加入が義務付けられています(健康保険法第3条、厚生年金保険法第9条)。

    そのため、常勤で役員報酬を受け取る配偶者も、原則として社会保険に加入することになります。

    役員本人の加入資格は、経営に参画する経常的な労務の提供と、その対価として経常的に支払われる報酬などの実態を踏まえて判断します。

    「非常勤」や短時間というだけで加入不要とは決められません。

    厚生年金は原則70歳未満が対象で、年齢等による資格の違いも確認してください。 なお、雇用保険については、原則として役員は加入対象外となります。 - 仕事内容に見合った適切な報酬額であること

これらの点を考慮せずに報酬を支払うと、税務署から否認されたり、社会保険の加入漏れを指摘されたりするリスクもあります。

家族を役員にする場合は、慎重に検討しましょう。

役員報酬に関するその他の注意点

最後に、手続きやその他の疑問についてお答えします。

Q8. 役員報酬が高すぎると、何か問題がありますか?

A. 「不相当に高額」と判断されると、会社の経費として認められない可能性があります。

同業他社の同じくらいの規模の会社と比べて、あまりにも高すぎる報酬は、税務署から「不相当に高額な部分」として会社の経費(損金)と認められないことがあります(法人税法第34条第2項)。

また、会社の利益に見合わない高額な報酬を設定すると、会社の資金繰りを圧迫してしまうことにもなりかねません。

会社の体力とバランスを見ながら決めることが重要です。

Q9. インボイス制度の経過措置は、役員報酬に影響しますか?

A. 直接的な影響はありませんが、間接的に役員報酬の検討に影響する可能性があります。

インボイス制度は、消費税の仕入れ税額控除に関する制度です。

消費税を一般課税で計算する事業者が、免税事業者などインボイス発行事業者以外の者から対象となる課税仕入れを行い、所定の保存要件等を満たす場合には、仕入れ税額控除の経過措置を利用できます。

免税事業者や簡易課税等では、この割合をそのまま納付税額の計算に使うわけではありません。

  • 2026年9月30日までは、仕入れ税額の80%を控除可能
  • 2026年10月1日から2028年9月30日までは70%
  • 2028年10月1日から2030年9月30日までは50%
  • 2030年10月1日から2031年9月30日までは30%

2026年度改正で段階と期限が見直されています。

経過措置を利用するには、所定の事項を記載した請求書等と、経過措置の対象である旨等を記載した帳簿を保存します。

また、2026年10月1日以後に開始する課税期間からは、一の非登録仕入先からの課税仕入れの合計額(税込み)が、その年または事業年度で1億円を超える場合、超えた部分にこの措置を適用できません。

割合の切替日は仕入日、1億円の上限への変更は課税期間の開始日で判定する点を区別してください。

詳しくは国税庁のインボイス制度改正資料をご確認ください。

この経過措置によって、会社の消費税の負担が変わる可能性があります。

会社の消費税負担が増えれば、手元に残る利益が減るため、結果として役員報酬の金額を検討する際の材料の一つになるかもしれませんね。

Q10. 役員報酬を決めるのに、税理士は必要ですか?

A. ご自身でシミュレーションや検討はできますが、最終的な判断は税理士への相談をおすすめします。

役員報酬の金額は、税務や社会保険のルールが複雑に絡み合う、経営の重要な意思決定です。

「役員報酬決め方ナビ」のようなツールを使えば、ご自身で報酬額ごとの負担の目安を知ることはできます。

しかし、個別の事情に合わせた最終的な判断や、株主総会の議事録作成などの法的な手続きについては、専門家である税理士に相談すると安心です。

社会保険の手続きは、社会保険労務士や年金事務所にも相談できます。

ツールで当たりをつけた上で、「この金額で進めようと思うのですが、問題ないでしょうか?」と税理士に最終確認を依頼するのも、相談の進め方の一つです。

また、日々の給与計算や、源泉所得税・復興特別所得税の電子納付(e-Tax)、給与から特別徴収した住民税の電子納税(eLTAX)、会計ソフトの活用なども、税理士に相談しながら進めるとスムーズですよ。

まとめ:役員報酬はシミュレーションで比べて決めよう

役員報酬に関するよくある質問にお答えしてきましたが、疑問は解消されたでしょうか?

役員報酬の決定は、会社の利益だけでなく、あなた個人の手取り額にも直結する重要なポイントです。

法人税、所得税、社会保険料のバランスを取りながら、会社と個人の両方の負担を比べて金額を決めることが大切ですし、期限や手続きをしっかり守ることも重要ですね。

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この記事やシミュレーションツールが、あなたの役員報酬決定の助けになれば幸いです。

シミュレーションツールの結果は概算です。

利用時には適用年度・控除額・保険料率を確認し、2026年の改正内容と異なる場合は税理士への相談時に補正してください。

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※ 本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の税務判断については顧問税理士にご相談ください。

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